ヨーロッパ!教育の歴史「義務教育」その1
先進国では現在当たり前になっている義務教育。
ところがその成立はどこもおおよそ19世紀後半と意外に遅く、しかもそこに至るまでの事情は各国それぞれに異なっています。
革命期のフランスでは絶対王政を支える精神的支柱だったカトリック教会の影響力を民衆から排除するため、さらには国民の文化的統合を図る大前提ともいうべき国語を確立させるために初等教育についての議論が百出しました。
1794年国民公会に提出された言語調査報告によると、当時の人口2800万のうち満足にフランス語(中世北フランスのオイル語に起源)を操れるものは300万にも満たず、政府の法令や布告もそれぞれの地方言語に翻訳する必要があり、パリを離れるとごく一部の人間にしか国語が通じなかった現状が浮かび上がってくる。